私が最初に香りに興味を持ったのは、小学5年生の頃でした。ちょうどポプリブームだったのです。そこで、ハーブ屋さんにポプリを買いに行き、店員さんが選んでくれたラベンダーとペパーミントのハーブをビンに詰めてくれたものを、いつも勉強机に置いていました。宿題に行き詰まった時や勉強に飽きてしまった時など、そのビンを手に取り息抜きで香りをかいでいましたね。それまでも女の子同士で流行っていた香りつき消しゴムや紙石けんなども集めていたのですが、植物の、しかも天然の香りに出会い、こんな楽しみ方もあるということを初めて知ったのです。
花田10歳にして本物の香りに出会い、その楽しみ方まで覚えてしまっていたということですね。羽鳥本格的なアロマテラピーとの出会いは、国際線の客室乗務員として働いていた頃でした。日本ではまだアロマテラピーという言葉も流行っていない時代でしたが、海外では専門のショップもたくさんあり、フレグランススプレーや、アロマグッズなどが流通していました。旅に持って行くスーツケースの中には、必ずフレグランススプレーを忍ばせていましたね。
花田資格を取ろうと思われたきっかけは?羽鳥娘が小学校に入る頃に客室乗務員の仕事を辞め、しばらく専業主婦をしていたのですが、娘が3〜4年生になった頃に何か始めようと思ったのです。ずっと好きだった「香り」についてもっと勉強しようと自然に思えましたね。香りを楽しむだけではなく、香りのメカニズムや植物の有効成分などもっと知りたいと思ったのです。
例えば、ラベンダーの香りを鼻から吸い込むと、嗅覚を通って直接脳に電子信号が送られます。そして自律神経に働きかけ、リラックス効果へとつながります。また、ユーカリやティートリーの香り成分には、喉のイガイガを取ってくれる効果がありますし、ジュニパーベリーの香り成分は、肺から血管を通って血液と共に全身に有効成分が回ることで、利尿作用やデトックス効果となるのです。しかも、体に入った香り成分は蓄積されることなく、呼吸や汗そして尿となって排泄されるのです。知識を広げていくにつれ、植物がどれほど私達人間に恵みを与えてくれているのかがわかり、さらにもっと知りたいと思えてきました。
ウッディー系の香りも好きですが、ローズっぽい香りのするゼラニウムがとても好きです。女性ホルモンのバランスを整えてくれる精油です。主人からもよく言われるのですが、私は男性っぽい性格なのです。仕事も遊びも常にパワフルでいたいし、人とも常につながっていたいと思っています。だからこそ女性らしさを忘れないためにゼラニウムの香りを常に身に付けておきたいと思うのかもしれません。
花田香りの効能もたくさんあるのですね。ぜひ具体的に教えてください。例えば子どもの集中力を高める効果があるものなどはありますか?羽鳥ローズマリーが効果的ですね。ローズマリーは集中力アップや記憶力アップにつながります。子供部屋にはローズマリーのスプレーを作って置いておくのがいいですね。もっと簡単なのは、ティッシュに1滴精油をたらして勉強机に置いておくだけでも十分効果があります。
花田ティッシュに1滴ですか! さっそくやってみます。次はぜひ女性の美容のための精油を教えてください。羽鳥フランキンセンスという精油が注目されています。
これはとても歴史のある精油です。
キリスト生誕の際に黄金と没薬(ミルラ)そして乳香が贈られたと言われていますが、その乳香がフランキンセンスのことです。古くから宗教儀式で使われていた精油なのですが、これは細胞の成長促進や老化防止……まさしくアンチエイジングにとてもいい精油です。
フランキンセンスを1〜2滴入れた美容クリームや化粧水を手作りされるといいと思います。
まさにその通りです。ですからアロマが、認知症やアルツハイマーの治療に使われることもあるのです。何かを思い出そうとする時、左の脳を使ってしまうのですが、嗅覚から入った香り成分は、脳の中で記憶の中枢といわれている海馬に直接働きかけるのです。その結果、ふっと自分の経験や記憶が蘇ってくることが起るのです。
花田初心者の私などにとりましては、クリームや化粧水など手作りをするのが難しく感じられるのですが、この度羽鳥さんが出版された本「アロマテラピー使い切り・組み合わせ事典」という本は素晴らしいですね。たくさんのレシピが色鮮やかにわかりやすく書かれています。
ありがとうございます。精油を買ったのはいいけれど、使い切れないで残っているという方って結構いらっしゃると思うのです。そんな方のために1本の精油だけでできるレシピも書いてありますし、いろんな生活の場面で使えるレシピもたくさんありますので、きっと楽しんで頂けると思います。
私は、その日の天気によってどんなアロマを使うか決めます。雨の日でしたらすっきりしたいので柑橘系、晴れの日でしたら元気が出るようにローズマリーというように、その日の天気によって種類を決めてディフューザーで炊いて、愛犬のゲージの周りにシュッシュとスプレーをかけることから1日が始まります。昼間は外にいることが多いので、自宅に戻るとリラックス効果のある香りを選ぶことが多いですね。ジャズを聴きながら好きな香りの中ゆっくりするのが至福の時です。
アロマ初心者の方でも、こんな風にお一人お一人が、ご自分やご一緒に時間を共有する方々のお好みや情況に合ったアロマと、その使い方をぜひお試し頂きたいですね。
「性格が男性っぽく仕事も遊びも常にパワフルでいたいので、女性らしさを忘れないために女性ホルモンのバランスを整えてくれるゼラニウムをいつも身につけているんです」と話してくださった羽鳥さん。ゼラニウムの精油から香って来るバラに似た甘く優雅な香りのイメージにぴったりな素敵な女性でした。
【材料】ー 1人前 ー
・ジンジャエール … 200ml
・シークヮーサー … 大さじ1.5
・ミント … 1葉
【材料】ー 4人前 ー
・生しいたけ … 3枚
・しめじ … 1/2パック
・春キャベツ … 1/4個
・小松菜 … 2株
・パプリカ … 1/2個
・アスパラ … 1束
・さやえんどう … 1/2袋
・とりササミ … 100g
・むきえび … 100g
・片栗粉 … 大さじ1
・酒 … 大さじ1
・シークヮーサー果汁 … 小さじ1/2
(ソース材料)
・塩 … 小さじ1.5〜2
・バター … 10〜15g
・シークヮーサー果汁 … 大さじ2
しめじは小房に分ける。キャベツと小松菜はざく切り。しいたけ、パプリカは薄切り。アスパラは3cm位に切る。さやえんどうは半分に切る。
ササミは薄切りにし、えびと一緒に、酒、シークヮーサー、片栗粉でもみ込んでおく。
フライパンにオリーブオイルを多めに引き(片栗粉が油を吸ってしまうため)、ササミとえびを炒める。火が通ったらいったん取り出す。
1. の刻んだ野菜を入れて炒め、コショウをふる。
ササミとえびをフライパンに戻し、ソースを入れ、さっと炒めて仕上げる。